「フリーター」の定義は内閣府で決まっており、15~34歳のパート・アルバイトで働いている人、もしくは今は無職でもパートやアルバイトの仕事を探している人のことを指します。
ただし、専業主婦や学生はフリーターには含まれず、非正規雇用で働く派遣社員もフリーターには含まれません。
■年収100万円からでも借りれるのか?
年収がいくらからという制限はどこも書いていないところが多いです。では、年収が低くても借りることは出来るのでしょうか?(おまとめローンの審査に通らない?)
キャッシングの利用条件から見ていきましょう。
◇キャッシングの利用条件に年収は書いていない
キャッシング業者には大きく分けて消費者金融と銀行カードローンがあります。それぞれの利用条件は下記のようになっています。
利用条件(申し込みができる人) | |
---|---|
消費者金融 | ・満20歳以上~○○歳以下 (年齢の上限は金融機関により異なり、69歳までというところが多い) ・定期的に安定収入があること ・返済能力があること ・当社(借りる会社)の基準を満たすこと |
銀行カードローン | ・20歳以上(年齢の上限は銀行によって異なる) ・日本国内に居住していること (外国籍の場合は永住権または特別永住権があること) ・定期的に安定収入があること ・保証会社の保証を受けられること |
◇年収の下限条件はない
上の表でもわかる通り、キャッシングの申し込みは「定期的な安定収入があること」となっており、「年収はいくら以上必要」という条件はありません。
例えフリーターで年収が低くても、20歳以上で働いていて収入を得ている人であれば、申し込むことができるということです。
■キャッシングの審査に影響する事柄は?
キャッシングの審査において、職業はどのくらい影響するのでしょうか?また、フリーターは不利になるでしょうか?
職業による影響や、審査内容についてみていきましょう。
◇キャッシング申し込み時に必要な勤務先情報
キャッシングに申し込む際は、勤務先は以下の内容を記入しなければなりません。
(細かい内容は金融機関によって多少異なります)
勤務先に関する情報 | 勤務先名、所在地、電話番号、従業員数、業種・職種 |
---|---|
雇用形態に関する情報 | 正社員、派遣社員、契約社員、パート・アルバイト、出向など |
給与に関する情報 | 給料日、給与形態(固定給、一部歩合制、完全歩合制) |
勤続年数 | 勤続年数または入社年月 |
年収 | 税込み年収 |
⇒年収を多くみられたい!ローン審査を有利にする収入源8選
⇒【プロ直伝】カードローンの審査に通る「年収と借入バランス」とは?
⇒審査にも影響する?おまとめローン申込時に記載する「年収の計算方法」は?
勤務先について細かいことを聞かれます。これは、その人の返済能力を知るためです。
例えば、正社員はパートやアルバイトよりも収入が高く安定していると考えられます。また、同じ正社員でも中小企業よりも公務員の方が倒産リスクが低く、収入が安定しているため審査には有利に働いていると考えられます。
もちろん、勤務先の名前や職業だけで審査結果が決定されるわけではありません。正社員としての信用度を勤続年数や入社した日などから判断したり、申込者個人の返済能力を図っていきます。
なので、フリーターの方でも他社からの借入も少なくきちんと返済ができていれば、信用性が高く貸しても問題がないと判断され、審査に通りやすいでしょう。
⇒【元銀行員直伝】おまとめローンの審査を通りやすくする裏技10選
■年収100万円の人のキャッシング限度額は?
キャッシングの限度額は、銀行カードローンは決まってきませんが、消費者金融は法律により決められています。銀行カードローンは各銀行の規定による審査結果によって限度額が設定されます。
【消費者金融の限度額】
消費者金融のキャッシングは貸金業法という法律によって定められています。その中に「総量規制」という、キャッシングの上限が年収の3分の1までとする規律があります。
また、上限は他の消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠など貸金業法の対象となるものからの借入をすべて合わせた額で計算されます。
(例)
・年収180万円の人が消費者金融で初めて借りる…限度額は60万円
・年収180万円の人が消費者金融A社で20万円借りていて、新たに消費者金融B社から借りる…限度額は40万円
・年収180万円の人が消費者金融で10万円、クレジットカードのキャッシング枠で20万円借りた状態で、新たに消費者金融B社で借りる…30万円
このようになっており、年収が100万円の人は3分の1の33万円が限度額に設定されます。
低い年収が消費者金融で借りる場合、限度額が低くなってしまうというデメリットがあります。
⇒消費者金融は審査が甘いというのは勘違いかも!『銀行と消費者金融の違い』
【銀行カードローンの限度額】
一方、銀行カードローンは貸金業法ではなく銀行法で定められています。そのため、総量規制はありません。融資限度額は審査によって決定されます。
規制がないことにより、年収100万円の人でも限度額50万円を確保できる場合もあります。
つまり、銀行カードローンは年収による制限がないため、年収100万円の人でも審査によっては非常に高い限度額を得ることができる可能性があります。
⇒借入額が年収の半分以上でもおまとめローンの審査に通るのか?
◇消費者金融と銀行カードローンを同時に申し込むことはできるの?
では消費者金融と銀行カードローンを同時に申し込むことは可能なのでしょうか?
答えとしては、申し込むこと自体は可能です。
ただ、融資限度額がいくらになるかは審査の結果次第なので、申込者の信用情報に問題がなければどちらも審査に通る可能性もありますし、同時に申し込むことによって「非常にお金に困っている」という印象を与えてしまい、落ちる可能性もあります。
もし通ったのであれば、毎月きちんと返済できるかどうかをよく考えた上で利用しましょう。
■年収100万円のフリーターがキャッシングに申込む際、収入証明書は必要?
消費者金融は総量規制により、限度額が年収の3分の1までと定められています。申込時に年収を証明する書類を提出しなければならないのでしょうか?
消費者金融にて申し込みの際、収入証明書が必要になるのは下記の場合です。
・融資希望額が50万円を超える
・他社の借入額と合わせて100万円を超える
上記で紹介したように、消費者金融は総量規制によって、年収100万円の人の限度額は約33万円ということになります。
そのため、それ以上の額を申し込むことはできません。(申し込んだとしても、審査には通りません)
つまり、収入証明書が必要な50万円以上を借りることができないため、収入証明書は不要になるということです。
もし年収が150万円ですと、限度額50万円になるので、50万円の限度額を希望すれば収入証明書の提出を求められるかもしれません。(希望しなければ提出を避けられる可能性があります)
◇申込時の年収は自己申告
収入証明書の提出が不要ということは、年収は自己申告です。そのため、年収が100万円であっても、少し多めに申告することも可能です。
しかし、場合によっては収入証明書類の提出を求められることもあるため、その時に嘘がバレてしまうような事態にならないようにしましょう。申込時の年収は、収入証明書の提出の有無にかかわらず、正直に申告しましょう。
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・年収を多くみられたい!ローン審査を有利にする収入源8選
・【プロ直伝】カードローンの審査に通る「年収と借入バランス」とは?
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◇限度額いっぱいまで借りられるとは限らない
また、消費者金融は総量規制によって年収の3分の1までしか借りられないとなっていますが、これはあくまでも法律の範囲です。
必ず業者が年収の3分の1まで融資してくれるとは限らないので注意してください。
これは法律によって決まっていることであり、審査によってはかなり少額になってしまう可能性もあります。総量規制は誰でも年収の3分の1まで借りられることを保証しているものではありません。
■年収100万円のフリーターがキャッシング限度額を増やす方法は?
年収100万円のフリーターが、消費者金融で借りるとなれば、総量規制により年収の3分の1の約33万円が上限になります。
では、一生これ以上借りれないのかというと、そうではありません。
年収が少ないフリーターがキャッシングの限度額を増やすには、下記の2つの方法があります。
・年収、収入を増やす
・きちんと返済し続けて、信用度を上げて銀行カードローンに申し込む
それぞれ解説していきます。
【年収、収入を増やす】
年収や収入が増えることで、追加融資を申し込むことができるようになります。主な方法は、転職して正社員になるでも良し、ダブルワークをして収入を増やすでもありです。
同じ借入先を使い続けていると、収入が増えたことで追加融資を申込やすくなります。新規受付とは別なので、利用しているキャッシング会社に電話してみると良いでしょう。
その際に、収入証明書類が必要になるかもしれませんが、審査に通れば限度額を増やすことができます。
【きちんと返済し続けて、信用度を上げて銀行カードローンに申し込む】
年収を増やすことができれば、追加融資や新規申込など新たな方法を選択することができますが、年収をすぐに上げることは難しいですよね。年収が上がらないからといって決して悲観することはありません。
今借りている会社にコツコツ遅れないように返済していきましょう。返済の履歴は信用情報機関に登録され、今後追加融資を希望した際や新規のキャッシング審査の参考になります。
年収が上がっているのが理想ではありますが、収入がそのままであっても、銀行カードローンを利用するという方法もあります。
銀行カードローンは総量規制の対象外で、年収による縛りがないので、フリーターの方でも審査に通る可能性があります。ただし、一般的に銀行カードローンは審査が厳しいといわれています。
実際にいくら借りられるかどうかは申し込んでみないとなんとも言えません。ただ、返済実績を積み重ねていることは信用度を高めるのに効果的です。
コツコツ返済し、遅れないように気をつけながら、今後の為に備えておきましょう。
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