カードローンを借りるなら、低金利のところで借りるべきとよく言われていますが、実際にどのくらいのメリットがあるのでしょうか?
ローンを利用した経験が少ない人には、イメージがつかみにくいですね。
ここでは、低金利のカードローンでどのくらいのメリットが出るのかについて実際の計算を交えて考察をしてみたいと思います。
低金利のカードローンでどのくらいの節約効果が出るのか
銀行カードローンのA社の金利が14%、消費者金融のB社の金利が18%と仮定して、両者で利息にどのくらいの差がでるのかを計算してみます。
1.まずは10万円を1ヶ月だけ借りた場合について計算してみます。
金利14%の銀行カードローンのA社:利息はおよそ1,167円
金利18%の消費者金融B社:利息はおよそ1,500円
10万円を1ヶ月だけ借りた場合なら、利息の差はおよそ333円となりました。A社では借入と返済でATM手数料が216円がかかり、B社ではATM手数料が無料ならば、A社とB社でメリットが出るほうが逆転します。
2.次に、50万円を1年間の分割払いで借りた場合について計算してみます。
金利14%の銀行カードローンのA社:利息総額はおよそ38,718円
金利18%の消費者金融B社:利息総額はおよそ50,074円
50万円を1年間の分割払いで借りた場合には、11,356円もの差が生まれています。これだけの差が出るとなると、毎月ATM手数料が432円かかったとしても12ヶ月で5,184円ですので、A社のほうが大きくメリットが出ることになります。
3.次に、100万円を3年間の分割払いで借りた場合について計算してみます。100万円を借りた場合には、利息制限法の上限が15%となるので、A社の金利が11%、B社の金利が15%となるとしておきます。
金利11%の銀行カードローンのA社:利息総額はおよそ17万8,578円
金利15%の消費者金融B社:利息総額はおよそ24万7,931円
100万円を3年間の分割払いで借りた場合、69,353円もの差が生まれるという計算になりました。
4.次に、300万円を3年間の分割払いで借りた場合について計算してみます。
金利11%の銀行カードローンのA社:利息総額はおよそ53万5,763円
金利15%の消費者金融B社:利息総額はおよそ74万3,842円
返済期間は3年間のままで、金額が3倍の300万円になっていますので、利息総額は単純に3倍されています。
利息の差も3倍の20万8,079円となります。300万円を借りる場合なら金利はもっと下がりますが、ここでは比較をしやすいために金利は変えていません。
5.次に、300万円を5年間の分割払いで借りた場合について計算してみます。
金利11%の銀行カードローンのA社:利息総額はおよそ91万3,602円
金利15%の消費者金融B社:利息総額はおよそ128万2,166円
金額は300万円のまま、返済期間を5年に増やしただけでも、利息は大きく膨れ上がりました。利息総額の差は36万8,564円となっています。
ここでは計算を簡単にするため、分割払いで計算をしてみましたが、実際のカードローンの返済方法はリボ払いとなっているので、返済期間はもっと長期になる傾向があるという点には注意が必要です。
例えば、100万円を金利15%で借りて、毎月2万円の元利均等リボ払いで返済をした場合、返済には79ヶ月(6年7ヶ月)もかかってしまい、利息総額は57万9,050円になります。
計算結果からわかること
この計算結果からわかることは、借りる金額が大きくなるほど、また返済期間が長くなるほど低金利のカードローンで借りることによる節約効果は上がっていくということです。
10万円以下の少額の利用ならば、金利の差はほとんどありませんので、むしろ借り入れと返済で手数料がかかるかどうかを気にしたほうがよいでしょう。
大きな金額を長期で借りる場合には、手数料ももちろん重要ですが、それ以上に金利の差による利息の節約効果が大きくなります。
しかし、一般的に金利が低いほど審査は厳しくなるので、金利が低いところで借りたいが審査に通らないという人も多いと思います。
カードローンを借りるときにはよく比較をして、自分の属性で借りられる中で、最も好条件のところで借りることが重要です。
金利14%のカードローンの審査に通るほど属性の良い人が、十分に比較をしないために金利18%のカードローンで借りてしまうということは、もったいないでしょう。