カードローンやキャッシングについて調べていると、よく目にする言葉があります。
その1つとして挙げられるのが「申込ブラック」。
そもそも申込ブラックとは何か?申込ブラックの何がいけないのか?と、意外と知らないことも多いかと思います。
ということで、ここでは、この申込ブラックについて、色々とお話をしていきます。
■申込ブラックとは…多重申込者のこと
申込ブラックとは、平たく言えば、同時期に一気にカードローンやキャッシングサービスに申込をした人のことを言います。
ここでは、カードローン・キャッシングに焦点を当てていますが、他にもクレジットカードも同様のことなので、注意してください。
つまり、カードローンは1つの業者だけに申込をしたとしても、クレジットカードを同時期に5枚申込をしていたら、完全に申込ブラックと言われる状態になっています。
ただ、誤解をしてはいけないのが、特に業者自体が「この人は申込ブラックだ」と、ブラックリストを持っているわけではありません。
あくまでも、言葉だけであり、ブラックリストが存在するわけではないということですね。
では、何を持って「多重申込者」と判断しているのか?
それが信用情報です。
この手の話をすると必ず出てくると言ってもよい信用情報。
信用情報機関に「申込情報」「借入状況」「延滞有無」など、様々な情報が上がってきます。
カードローンやキャッシングのサービスを提供している業者(保証会社)であれば、必ず確認する内容になることも理解しておきましょう。
ということで、申込ブラックとは、造語であり、業者としては複数の業者に同時期に依頼をしている人を注意することです。
■業者側からしたら…同時申し込みする利用者は「リスクが大きい」
では、同時期に複数の業者に、何故申込をしてはいけないのか?
利用者からしたら、審査落ちのリスクがあるため、一気に申込をして、どれか1つぐらい審査が通ればよいという「数打てば当たる」という気持ちかと思います。
確かに、このような理由で多数、申込をしているのであれば、何ら問題はなさそうです。
しかし、業者視点で話をすると、全く違った景色が見えるのです。
それが「この人はリスクが大きい」と思うのです。
多くの申込をするということは、それだけお金を借りる可能性があるということになります。
例えば、5社に申込をして審査が通ったとしましょう。
つまり5社から借りることができる状況になったわけですね。
そして、5社全てからお金を借りたら…毎月の返済は月1万円ずつだった場合、毎月5万円にもなってしまうことに。
非常に大きな額になるため「返せなくなる」という状況が考えられるのです。
結果、このようなリスクを負うことはできないため、審査は通さないという結果になるわけですね。
◇「そんなにお金に困っているの?」というイメージが強い
そもそも、多重申込者は、業者は「そんなにお金に困っているの?」というイメージで見ます。
お金に困っている人に、お金を貸すのが仕事の業者ですが…そのお金を貸すプロが危険と判断しているわけですから…利用する側にとっては、何も言えない状況ですよね。
お金に困りすぎているからこそ貸さない!という判断を取るのは、企業として、ごくごく当たり前のことと理解しておきましょう。
■犯罪の可能性もあるため警戒せざるを得ない
実は、先のお話は、あくまでもスタンダードな申込ブラックのことになります。
「一体、何を言っているのか?」と怒られてしまうかもしれませんが…審査落ちにするもう1つの大きな理由は「犯罪を未然に防ぐ」という大義名分があるのです。
というよりも、どちらかと言うと、この犯罪を防ぐ意味で申込ブラックは審査落ちにすることが、本当の意味と言ってもよいかもしれません。
では、どのような犯罪か?
単純に「借りれるだけ借りて、後は海外に逃げて、貸したお金を返さない」というものです。
例えば、5社から50万円の審査が通った場合、最大の250万円を借りて、そのまま海外逃亡というわけですね。
1人だけであれば、250万円(業者1社は50万円の損失)の損失で済みますが、この手の犯罪は、まとまって行うことが多いのです。
もし100人で同様のことをすれば、25000万円の損失になり…億超えです。
実際に、このような状況になってしまったこともあるため、業者としては、警戒せざるを得ないというわけですね。
つまり、健全な利用者が「数打てば当たる」という間隔で申し込んでみたら、業者からは「犯罪者予備軍」というレッテル貼りをされてしまったわけです。
こうなってしまうと、もう審査を通すのは難しくなってしまいます。
間違いなく、業者は多重申込者をマークしますからね。
一般的に、申込をしたら半年間ぐらい間隔を空けなければならないと言われていますが…万全を期すのであれば、1年は空けたいところです。
ともあれ、申込ブラックは、思っている以上に危険な人物としてマークされてしまうため、理解をしておく必要があります。