私は昔、某消費者金融にて審査担当をしておりました。数年前にはなりますので、総量規制ができる前でした。
今の金融業界とは少し違いますので、その点を考慮しながら読み進めていってください。
カードローンの審査に困っている方になにかヒントになればと思います。今回は「審査通るor落ちるギリギリのライン」の人を中心に紹介していきます。
◆ギリギリとは?
「共通点」
まず始めに、ギリギリラインの人には共通した点があります。
それは、普通のお客さんに比べてかなり焦っていることです。
そうすると結論を早く求め、焦っています。また落ちつきがありません。これがギリギリラインの人の心理状態であり、今回の基準とします。
「どんな人がギリギリ?」
先ず、私が某消費者金融に勤務していた時代は総量規制が導入される前でした。
その為、金利も29.2%のグレーゾーン金利でした。その為、今では総量規制に引っかかる人も、貸付対象になっていました。
年収の半分がギリギリラインです。年収600万円なら300万円です。
しかし、現在の消費者金融では、200万円までしか借りる事が出来ません。
年収600万円の人でかなりアップアップの状態が借入280万円。
残り20万円はギリギリ貸せるラインです。このケースはギリギリ貸していました。
「ギリギリアウトの人」
年収600万円の人の場合300万円以上は流石に貸せません。300万円借りてしまっている方は属性にもよりますが、余程属性が良くないとアウトです。
国家公務員か上場企業社員であればセーフになるケースもありますが、それ以外の人はアウトになります。
この年収半分の攻防が大きなポイントです。年収の半分以上の希望を出す場合は相当属性が良くなければなりません。
ここでいう「ギリギリラインの人」とは、年収の半分を希望額として挙げている人を主に指しています。
アウトになるかセーフになるかはその人の属性次第でしょう。
「ギリギリラインの人は意外としぶとい」
最初は、先入観でギリギリラインの人はもうじき自己破産かな?など思っていましたが、これ以上貸せない状態になると、同業他社も貸す事はしません。
そうなると、返済に専念する事になります。
ここで2枚腰を使ってきます。しっかりと返済してきます。
信用情報を確認するとどこの会社も遅れがない。パーフェクト返済。
驚異の粘り腰を発揮して、そのままの勢いで完済する人もいます。先入観は持ってはいけませんね。
「ギリギリラインの人の性格」
正直、色んな人がいます。意外に几帳面な人もいます。
ただやはり、大雑把な人が多いですね。性格は他社借入の記入で分かります。
几帳面な人は3社263万円と細かい数字まで把握していてしっかりと、信用情報に照会した時に金額と一致します。これには流石だなと思います。
一方、大雑把な人は他社借入3社250万円とかなり大雑把です。
結構ここの部分が重要なのです。
たかが、ピッタシがどうかどうでもいいと思う方がいると思いますが、消費者金融側からしてみれば、同じ金額を他社で借りているのであれば、几帳面な方にお金を貸したくなります。
情で流されてはいけない世界ですが、こういった性格がしっかりしている人の方に軍配は自然と上がりますね。
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結論|希望額は少なめに
総量規制ができたいま、消費者金融では年収の3分の1以上は借入できません。
また、総量規制の対象外である銀行カードローンでも3分の1というのをある程度目安にしていますので、年収の半分の希望額といった要求はまず通らないと思ってください。
「ギリギリのライン」とは、年収の3分の1の借入を希望している人のことです。ひょっとすると、ギリギリラインの人は欲張りすぎているのかもしれません。
もちろん属性が良い人は借入額がある程度あっても通ることはありますが、それ以外の人はほとんど落ちてしまいます。審査落ちの理由として、「希望額が高すぎる」というのは非常にもったいのないこと。貴重な審査を希望額を高くして無駄にしてしまわないように気をつけてください。
事実、消費者金融の審査通過率は45%前後です。55%の人は審査に落ちてしまっています。その原因が希望額の多さだともったいないのです。
(⇒無職の人は借りれない!を検証 そんな人でも【SMBCモビット】はオススメ)
つまり、「ギリギリアウト」になりたくなければ、まず希望額は低めに設定しておきましょう。初めは少額にしておきましょう。その内業者から増額の提案が来ます。ある程度借入⇒返済を繰り返していると増額が出来るようになります。
自分がギリギリのラインか、もしくは明らかなのかは大体わかると思いますので、ギリギリだという方は少しの工夫が必要です。
もし様々な工夫をしても落ちてしまうという方は、もっと根本的な原因があるでしょう。
属性や背景を見直してみましょう。
【まとめ】
・希望額は少額に!
・几帳面であれ!
・借入は年収の何分の1か計算すべし!