おまとめローンとは即ち「複数ある借入を一社にまとめる」事ですが、ここではそれによりどういったメリットとデメリットがあるかを紹介します。
おまとめローンのメリット
おまとめローンが持つ最大のメリットと言えば「金利が低くなる事により総支払額が減る事」にあります。では何故おまとめローンで金利が安くなるのか、それは金融機関各種が設けている逆比例型金利を起因としています。逆比例型金利、これはつまり借入額が増えれば増えるほど課せられる金利は低くなっていくという意味です。
例えばこれはある会社を参考に作った架空の金利早見表なのですが金融機関の殆どは以下のような金利の推移が認められます。
借入額 | 金利 |
~100万円 | 18% |
101~200万円 | 15% |
201~300万円 | 12% |
301~400万円 | 9% |
401~500万円 | 6% |
固定金利制の会社等もある為全ての金融機関に当てはまるわけではありませんが、多くの金融機関において金利はこのように借入総額が増えるほど低く設定されます。
例えばAさんはA社から50万(18%)、B社から100万(18%)、C社から150万(15%)借りていたとします。この場合単純計算ではありますが利息はA社9万+B社18万+C社22万5千の総額「49万5千円」とほぼ50万円近い額になります。
もしこのAさんがおまとめローンを利用した場合、300万(12%)となる為想定される利息は36万円と凡そ13万5千円も支払わなくてはいけないお金が減った事になります。
このようにおまとめローンを利用する事で大抵の場合金利を低く抑える事が出来る、これが最大のメリットだと言えます。
またおまとめローンには他にもいくつかのメリットが存在します。
例えば借入先が複数あると管理が非常に面倒ですが1社になる事でずっと管理が簡単になります。バラバラだった返済日や返済機が一つになる事で返済が楽になる他、手数料が減る、返済忘れのリスクが減るといった効果が期待できます。(>>>おまとめローン審査通らない時の対策集) さらに借入先が少なくなる事でいざとなった時には新たな融資が受けやすくなるというメリットもあるのですが、これは人によってはデメリットとも言えるかもしれません。もし借りやすくなるのが怖いというのであれば逆に借り換え専用(おまとめローン専用)商品を利用する事で借り換え以外の目的で融資を受ける事が出来なくするのも一つの手です。 |
なおメリットとしてあげて良いのかはわかりませんがおまとめローンを利用する事で完済が目指しやすい、支払いが滞り「破産」する事を免れられるといった事もあげる事ができます。
多重債務にはおまとめローン以外の解決策として自己破産等「債務整理」という手段が存在します。
ただこちらは借金が帳消しに出来る代わりに裁判所のお世話になる他、以降クレジットや住宅ローン等所謂ローンが組めなくなります。
また現金以外の資産が差し押さえられる他、一部の職業に付けなくなる、海外に行けなくなるなど様々な規制がかかります。
債務整理は言わば最終手段、もしおまとめローンを利用する事で完済できるならそれに越した事はないというわけです。
想定されるデメリット
逆におまとめローンを利用する事で想定されるデメリットは「正しく」利用できさえすれば実は殆どありません。
逆にどういう状況が「正しく」おまとめローンを使えていないかと言うと、前述のように一本化しても結局金利が増えるまたは殆ど変わらない場合です。金融機関にもよるのですがおまとめローンには「繰越返済手数料」や、新規の金融機関に申し込む場合「口座開設金」など多少の経費がかかります。その為結果的に殆ど金利が変わらないのであれば、かえって高くついてしまう場合もあるという事です。 |
またデメリットとは少し違うのですがおまとめローン自体は借金を減らすものではありません、一本化によって利息が減っても借金が減る事は無いのでその点注意が必要です。
尚通常のカードローンを利用しておまとめする場合は「用途が自由である事」、おまとめ専用商品を利用しておまとめする場合は「用途が借り換えに限られる事」がしばしばデメリットになり得ます。
例えば前者の場合、借りてはいけないのについ追加で借りてしまい返済が何時までたっても進まない、後者の場合、お金がなくて困った時に新規で融資が受けられない為結果借入先をまた増やしてしまう、といった可能性があります。
尤もこれらは心持ち次第ではあるのですが、いずれにせよ利用者の強い意思が求められる事になります。