お金を借りる際の借り方には似たような借り方があります。
しかし、借り方が似ていても借入の仕組みそのものが違うので、同じ金額でも返済額には結構な差が出る事もあります。
ここでは「おまとめローン」と「乗り換えローン(キャッシング)」について言及していきます。
おまとめローンとは
おまとめローンとは、多重債務者向けのローン商品です。(⇒おまとめローンとは何?)
複数の債務を一本化することにより、金利や月々の返済額などの負担を減らすことが目的です。
その手順として、金融機関から現在の借入額に応じた融資を受けます。
融資金を使って、複数社への借金を返済します。
そして新しく融資を受けた金融機関へ毎月返済するというのが一般的です。
おまとめローンのメリットは、大きく3つあります。
まず1つめは金利が下がることにより、返済の総額を減らせることにあります。
返済額が総じて減るということは、毎月の返済額もそれに比例して減ることになります。
2つ目は返済日が1つとなることで数社に返済する手間が省けることにあります。
複数社から借入をしている場合、返済期日や返済金額が各社で違うことが多く小額でも返済日などをわすれがちになります。返済先を1社にすることで返済日や返済金額の管理をしやすくなります。
3つ目は債務整理という扱いではないので信用情報に借入だけでキズが付くことはありません。
信用情報に傷がつくのは、返済が滞ったときぐらいです。
一方、おまとめローンにはデメリットも存在します。
まず、以前の借金そのものが全て無くなるわけではありません。
この方法は複数の業者からの借入を一本化するものであり、もとの借金が全てなくなるわけではなく新たな借入で今までの借金を返すということです。
この仕組みそのものも金額に対する金利が低くなった場合にその利息分が少なくなるので、借金の総額が結果的に低く見えるだけです。
金利が下がらない場合や返済期間が長期化する場合には、逆に総額が増えるケースもあり得ます。
次に通常よりも厳しい審査があります。
借入額にもよりますが、複数社の借金を一元化するのに必要な額を借り入れるので融資金額が比較的高額になります。
その為、おまとめローンは審査が厳しくなる傾向にあります。
金利が低ければ低いほど審査は厳しいと考えていいでしょう。
更に返済の遅延や滞納などがあった場合は、信用情報機関に履歴が残る為さらに借入が難しくなります。
また、おまとめローンは新たな借入は不可能です。
商品として返済専用の場合が多く、一度借り入れてしまうと利用限度内だとしても新たな借入をするにはまた新たな審査をする必要があります。
⇒おまとめローン”後”に絶対にやってはいけないNG事項5選
⇒おまとめローン”前”に絶対にやってはいけないNG事項5選
おまとめローンとのりかえローン違いは
のりかえローン(キャッシング)とおまとめローンで違う点は、のりかえローンは返済専用ではないことがあげられます。
限度枠以内なら新たな審査をせずとも借入が可能になります。
審査について言えば、おまとめローンと比べると、比較的甘い傾向にあります。
借り入れる際の債務についてもそれほど借入額には影響しません。
債務がある人しか借りられないローンですが、貸付額に上限はあります。
債務の額によっては、審査に通らないこともあるので審査に通す前によく選んでから審査を申し込みましょう。
注意点として、消費者金融の「のりかえローン」では殆どが返済専用ローンの扱いになっています。つまり、この場合は追加の融資は受けられません。
そして、消費者金融の「のりかえローン」利用中は追加の融資を受けられなくても他社からの借入は避けてください。
ここで借入をしてしまうと、契約違反とみなされのりかえローンの一括返済や強制解除などのデメリットが発生します。
おまとめローンとのりかえローンは、消費者金融でも銀行でも取扱があるので自分にあった返し方や金利などしっかり考えてから借入を行うようにしましょう。
■カードローンとキャッシングの違いは?
◆大ざっぱな説明
突然お金が要るときに便利なサービスのことを、キャッシングと言ったりカードローンと言ったりします。
その違いは、大ざっぱにいうと、「返済方法」の違いです。
キャッシングは一括払い
カードローンは分割払い
です。
どちらも、事前に審査を受けてカードを作っておくことによって、必要になったら使うことができます。
◆細かく説明
◆キャッシングとは◆
キャッシングとは、クレジットカードやキャッシングカードを使って、消費者金融の窓口やATM・キャッシュディスペンサーからお金を引き出して借りるサービスのことを指します。
クレジットカードにキャッシング機能がついているものはそのまま使うことができます。
キャッシングのみのカードは事前に審査を受けてカードを発行してもらい、それからそのカードを使う流れになります。
引き出すことができる限度額は個人差があり、それが個人の信用とほぼイコールになっています。
また限度額は、信用とプラスして契約内容によっても異なります。
借りる際にATMやキャッシュディスペンサーからお金を受け取るのは、自分の口座からお金を引き出すのと、似ています。
しかし、キャッシングの場合はお金を借りているので、しっかり返さなくてはいけません。
自分の口座からお金を引き出していると錯覚することのないように気を付けてください。
返済方法は、主に「翌月一括払い」が一般的です。
翌月の指定の返済日までに、「借り入れ金額+利息分」を消費者金融に返済します。
いますぐお金が必要であり、なおかつ翌月にまとまったお金が入ってくる予定がわかっている場合に利用すると便利でしょう。
一括なので、だいぶ大きな額を返済したように感じますが、返済にかかるのが一ヶ月と短く済み、利息の計算もしやすいので、手軽に利用しやすい方法といえるでしょう。
◆カードローン◆
カードローンの利用方法はキャッシングとほぼ同じです。
クレジットカード・キャッシュカードまたはローンカードを使って、窓口・ATM・キャッシュディスペンサーからお金を引き出して借りることができます。
こちらも審査が必要です。
審査に通れば決められた金額まで自由に数回にわけて借りることも可能です。
しかし、利用方法はキャッシングとほぼ同じです。
返済方法のメリット・デメリット
◆一括払い◆
やはり、一括払いのメリットは翌月以降に借金を持ち越さないことでしょう。
もちろん返すあてがあってこそですが・・・
返済時間の短さ・利息の計算のしやすさがポイントではないでしょうか。
逆に、一括払いのデメリットはお金が一気になくなってしまった気になることです。
もしそれ以降の生活がギリギリになるのであれば、あまりオススメはできない返済方法です。
◆分割払い◆
ローン系は分割払いが圧倒的に多いです。
ですので、分割払いによるメリットはなんといっても生活に大きく支障をきたさず、少しずつ返済できることにあります。
逆にデメリットは、利息が意外とかかっていたり、「予期せぬこと」があるのも分割払いが多いでしょう。
◆まとめ
キャッシングとカードローンの違いは「返済方法」です。
使い方のオススメとしては、キャッシングだけ、カードローンだけ、と決めつけるのではなく、その時々に応じてどの方法が合うのか、で使い分けることです。
それぞれにメリットがあり、デメリットもあります。
準備も大事です。
「どの返済方法なら返せるか」を優先して決めましょう。