ご存じの通り、おまとめローンを利用することは大きなメリットがあります。
そしてその利点のほとんどが「金利が下がる」点です。
では、どのくらい金利が下がるのでしょうか?ここでは、具体的に下がる金利や、毎月の返済額がどのくらい下がるのかなどのシミュレーションをしていきたいと思います。
1.おまとめローンで得すること!具体的に下がる金利
金利が下がると、具体的にどのくらいお得になるのでしょうか?
例を挙げて紹介していきます。数字はわかりやすいように統一し、お得になったのがいくらかを簡易ですが導き出していきます。
毎月、毎年のこととなると金利が大きく見えるのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてみてください。
1−1.融資金を増やして金利を下げる
基本的にローンというものは借りる金額が大きくなればなるほど金利は低くなります。少額を複数社から借りている現在の状況では高い金利が適用されていることが多いです。そこで複数の借金を一本化することで、まとまった融資金を低金利で貸してもらいます。これがおまとめローンで金利が下がる仕組みです。
例えば、30万円の借り入れを4社からしている場合、適用される金利は最高水準の18%です。4社からそれぞれ18%で借りているものを、おまとめローンで1社から120万円に借り換えます。すると金利が11.6%に下がります。こうすることで金利を下げられます。
・A社30万(18%)⇒
・B社30万(18%)⇒⇒E社120万円
・C社30万(18%)⇒⇒(11.6%)
・D社30万(18%)⇒
同じだけ借りているのに、金利が下がるということは。総額するとかなりの差が出ることが用意に想像できますね。
1−2.毎月の支払額を減らす裏技
おまとめローンを活用すると毎月の支払額を減らすことも可能です。
例えば、現在総額150万円を借り入れていて、それぞれ50万円の借金を3社からしている場合、金利はそれぞれ18%となります。
1社に毎月返済しなければいけない金額は約18,000円となり、3社合計で約54,000円です。それを150万円の1社からの借り入れに一本化することで、金利が11.6%に下がります。
そうすると毎月の返済額は約5万円となり、毎月4,000円も支払額が減ります。
どちらも同じ3年払いで計算しているため、同じ金額を返済しているのに毎月4,000円も得していることになります。毎月4000円得しているということは、3年で144000円の計算になります。おまとめしただけで14万円得しているようなものです。
1−3.返済総額を下げる裏技
現在、借入額が120万円ありそれを4社で借りていたとするとこのような状況になります。1社ごとに年利18%で30万円を借りていて、それを3年で返すとなると1社あたりの返済総額は約39万円になります。
これが4社あると返済総額は156万円になります。それを1社で120万円の借り入れに一本化すると、金利が11.6%に下がります。そうすることで返済総額は約142万円となり14万円も得をすることになります。
1−4.より金利を下げる裏技
おまとめローンには2種類あります。1つは消費者金融が用意しているおまとめ専用のローンを使う方法、もう1つは銀行のカードローンを使う方法です。
銀行のカードローンは使用用途が自由なのでおまとめローンにも使用することができます。ここで、より金利を下げる方法があります。それは銀行のカードローンを利用して借金をまとめてしまうことです。銀行のカードローンは限度額が500万円程度あるので十分借金の一本化にも利用できます。その上、消費者金融よりも低金利なのでより返済総額を減らすことが可能です。
1−5.返済期間を減らす方法
このように、金利を徹底的に低くすることで借金の借り入れ総額はかなり減らすことが可能です。30万円ずつ4社から借りている場合の返済総額は156万円ですが、120万円を1社で借りれば返済総額は142万になることは先程説明しました。これだけで14万円も安くなっているため、おまとめローンはまとめる金額が多ければ多いほどお得になります。
つまり、返済総額が下がればそれだけ繰り上げ返済をすることが可能になります。無駄な利息に消えていた分を繰り上げ返済に充てることで、返済期間を短くすることが出来るのです。おまとめローンは賢く使うことで無駄な出費を減らすことが出来るのです。
2.おまとめローンで損すること!
◆多重債務を救うおまとめローン
借金総額が同じでも、負担は借り先の金融機関の数によって全く別物です。いわゆる「多重債務」と呼ばれる状態ですね。
例えば借り先が一つの場合と比較すると、多重債務の方は以下のような点で不利だと言えるでしょう。
・月に返済日が何度もあるので、日々、その対応にばかり追われてしまう。
・各社それぞれに最少返済額を支払わなければならず、月々の負担が大きい。
・少ない借金が複数に散っているため、それぞれの金利が高くなりやすい。
当然、目立つのはデメリットばかりです。
そんな方々のための救世主とも言えるのが、「おまとめローン」の存在です。複数の借金を一本化できるので、上記のような問題を、全て一気に解決できるでしょう。
ですが、お得なおまとめローンの裏には、意外な落とし穴も潜んでいるのをご存知でしょうか。損をしないために気を付けるべき、3つの方法をご紹介しましょう。
◆損をしないための方法その1◆月々の返済額は減らさない
借金を一本化することで、各社それぞれにあった「月の最少返済額」も一つになります。おまとめ前後の金融機関にもよりますが、まずおまとめ後の方が最少返済額が下がると言って間違いないでしょう。
以下に具体的なデータをまとめましたので、ご覧ください。
・大手金融機関における月々の最低返済額
借入額 |
三菱東京UFJ銀行 カードローン バンクイック |
三井住友銀行 カードローン |
プロミス | 合計 |
50万円 | 10,000円 | 10,000円 | 13,000円 | 33,000円 |
150万円 | 20,000円 | 20,000円 | 30,000円 |
※2017/3/26現在
上記を見れば一目瞭然です。3社で借りた場合の月の最少返済額合計は「33,000円」となりましたが、おまとめすることでかなり最少額が下がることが分かりますね。
ですが、ここに落とし穴の一つ目が隠されています。
月々の最少返済額が減ったからと言って、実際の返済額を減らしてはいけません。
具体例を一つ、挙げてみましょう。
・2社合計500万円の債務を、三井住友銀行カードローンでおまとめした場合
金融機関 | 借入額 | 金利 | 利息総額(12ヵ月) | 利息総額(24ヶ月) |
α機関 | 100万円 | 12.0% | 66,185円 | 129,763円 |
β機関 | 200万円 | 10.0% | 109,981円 | 214,956円 |
α機関+β機関合計 | 176,166円 | 344,719円 | ||
三井住友銀行カードローン | 300万円 | 8.0% | 131,583円 | 256,365円 |
おまとめすることで利息総額がグッと減りますが、それはあくまで支払期間が同じ場合だけ。上記の例では、1年返済期間を延ばすと、8万円以上も利息が増えてしまうことが分かります。
せっかくおまとめして金利が下がっても、これでは意味がありませんよね。
最少返済額が下がっても、油断してはいけない。
これが、損をしないための一つ目のポイントです。
⇒おまとめローンによって返済額が減る仕組み!失敗しないためには?
◆損をしないための方法その2◆追加融資を受けたい場合は銀行系がオススメ
おまとめローンは高額融資でありながら、総量規制の対象である消費者金融でも扱っているプランです。通常のローンと同じく、低金利を重視するなら銀行系、審査難度の易しさを重視するなら消費者金融系を選べば良そうに思えますよね。
実は、ここが二つ目の落とし穴の隠れ場所です。
消費者金融のおまとめローンを利用すると、追加融資が出来なくなってしまう、というデメリットがあるんです。
消費者金融では「おまとめ〝専用〟ローン」としてフリーローンの形態を取っていることがほとんどです。これは「おまとめローン」のみが特別に総量規制の例外となるためで、それ以外での借り入れを制限するためのシステムと言えるでしょう。
当然、追加融資は受けられず、おまとめローンの返済が終わるまでは、通常のカードローンでの借り入れもできません。
日常的にカードローンを使っていた人にとっては、非常に厄介な問題ですよね。
これを避けるためには、銀行系のおまとめローンを利用しましょう。
銀行系ローンの中にはおまとめローンと銘打っているものはほとんどなく、「おまとめにも使える」カードローンと展開しているプランばかりなのです。
使途自由な融資金を、個々人が自分の判断で返済に使っている、という位置付けというわけですね。これなら利用限度額の範囲内で、何度でも借り入れが可能です。
追加融資を考えているなら、銀行系の「おまとめにも使える」カードローンがオススメ。
これが、二つ目のポイントです。
◆損をしないための方法その3◆おまとめする債務は厳選しよう
利用者にとって、おまとめローンはまさに良いことずくめのプランです。
「返済日の回数を減らし」「月最少返済額を減らし」「高額融資になるため金利を下げられる」のですから、多重債務に陥っている人なら、すぐにでも利用したくなるのは当然のことでしょう。
ただし、ここにも三つ目の落とし穴が隠れています。
何も考えず、無計画におまとめローンを組むのは避けた方が良いでしょう。
おまとめローンは確かにお得なプランですが、「おまとめされる金融機関」にとってはどうでしょうか。本来発生するだった利息が、おまとめローンによって一括返済されてしまい、利益が受け取れなくなるわけです。
金融機関にとっては堪ったものではありませんよね。
当然、金融機関側の顧客リストにそのことは記録されるでしょう。そうなると、後日その金融機関で新たにローンを組もうと思っても「「この人はおまとめローンを利用する人なんだな」と認識され、審査は相当不利になってしまいます。
その後も契約を続けたい金融機関がある場合は、おまとめ先を厳選すること。
これが、最後となる三つ目のポイントです。
まとめ|得になるなら利用すれば良い
おまとめローンはメリットだけだと思われていますが、デメリットもあります。
失敗しないために、借りたときのシミュレーションは入念に行いましょう。
1社にまとめたものの、毎月の返済額が高すぎたり金利がお得になっていなかったりしては意味がありません。
トータルで得していることはわかっていても、それだけ高額になることは頭に入れておきましょう。
おまとめローンの申し込みは、得になるとわかってから利用するようにしてください。
各社で「返済シミュレーション」なども行っているので、一度はやってみることをオススメします。