嘘を見抜いている!?
はい。今回はタイトルの通り対面与信で審査を担当した社員はお客さんの本性を見抜いています。
ここが一般常識では考えられないところです。
しかし、新入社員などは研修を積んで現場に送り込まれますから、先ずは指導役の社員が後ろで見守ります。
そして、お客さんが融資を受けて帰った後に、指導役の先輩社員は新人社員に、今のお客さんはどんな人だと思った?と質問します。
当然、そんなこと質問されるとは思っていませんから、新入社員はほとんどの新入社員がわかりませんでしたと答えます。
最初はそれで良いのです。場数を踏んでいけば、必然的に接客レベルは格段に上達します。
先ずは場数を踏む事。積極的に審査を担当する責任感の強いタイプは仕事の覚えが早く、今のお客さんは相当焦っているように感じましたと、自信を持って答える事ができます。
何も教えないで相手の心理状態を読むのは流石に難しいものがあります。
そこには、経験を積む。
場数を踏むと同じ意味ですが、とにかく数をこなさない事には、相手が何を思っているのかは見抜くことはできません。
不可能です。経験0では。
新宿は特に特殊
私が勤務していて新宿支店は日本一の繁華街、新宿歌舞伎町があります。
不夜城と称されるこのエリアは行きたがる人はいないですね。
但し、この歌舞伎町で働いている人がお金をよく借りにきます。
大体対面与信をしたら、この人は何にお金を使うかがわかります。
歌舞伎町で働く人たちは、ホストや、キャバ嬢が多く、特にホストは給料の乱高下が激しいので、お金の使い方が完全に一般人の感覚とかけ離れています。
お金が底をついたら消費者金融で何とかなるだろうという考え方が見え見えです。
別に仕事によって、その人を見下す事は決してありません。
ホストでも頑張ってお金を貯めている人もいますし、一概にホストが悪いとは言えません。
但し、お金を借りに来ると言うことはやはり、歯車がどこかで狂ってしまった人たちです。雰囲気でわかります。
お客さんの性格を見抜く方法は、トリッキートークで炙り出す事が出来ます。
私は、こんな簡単な方法があるのか?と先輩社員から教わった時に思いましたが、実は最初は半信半疑でした。
結局こちらが仕掛けても乗ってこなければ、この作戦は使えません。
審査の結果を貧乏ゆすりして待っている人もいます。
この人はせっかちだなあ・・・もう少しで融資しますと声をかけるのにと思いつつ時間に追われているのか?
この場合若干早めに融資確定を伝えます。
急いでいる人をあまり待たせるわけにはいきませんからね。
やはり新宿という土地柄、少し変わったお客さんが他店より多かったです。
その為、必然的に場数を踏めば、お客さんの嘘を完全に見抜くことが出来るようになります。
全ては経験を重ねる事です。
経験に勝るものはありませんからね。
コツがある
これは心理ゲームではありません。キャリアアップに必要な事なのです。
私が確信を持つようになったのは、2か月を過ぎた辺りからです。
ある夫婦がお金を借りにきました。
審査基準上は、問題ありませんでしたが、私は否決にしました。
何で、否決にしたか教えてと支店長が聞いてきたので、私の思い過ごしかも知れませんが、あの夫婦を見たときに幸が薄いと言うか、いざとなったら、家族全員で夜逃げする光景が浮かんだので否決にしました。
そう答えると、「それが正解。俺も絶対貸さない。判断として正しい。」
そういわれて少しの自信がまた一つステップアップした感じがしました。
それからは、会話の中にトリックを入れるようにしました。
何でトリックを入れるかと言うと新宿には場外馬券売り場があり、競馬開催日の土日はたくさんの人で賑わう街だからです。
女性のお客さんは女性スタッフのカウンターに行くので、男性客がメインです。
お客さんと審査をしている、待ち時間。本当は審査結果融資金額も確定している、時間稼ぎに雑談をします。
あそこの場外馬券場の通り、日曜日は凄い混んでいますね?ここがひっかけです。
そうするとお客さんが場外馬券売り場の前ですよね。
あそこは土曜も混んでいますよ。
私は朝、馬券を買ってさっさと帰ります。
ここで引き出した答え、この人は競馬をやっている。
このトリッキートークで相手の弱点をとことん付くのです。
相手をこうして見抜きます。
このトリッキートークは私に色々教えてくれた先輩社員の方から教わりました。
なるほど、そうやって相手を誘き出すのか?
野球の牽制と同じなのか?いや違う。
これはしっかり仕込めば、相手の趣味などをお見通しに出来る、非常に強力な武器だと感じました。
競馬をやっているのが見抜けたわけですから50万円の満額は貸しません。
30万円が上限です。
ギャンブル依存症で、自己破産などで飛ばれたら洒落にならないですからね。
このトリッキートークは非常に有効的です。大体相手の性格はわかりますね。
短気な人寛大な人、性格は人によって全く違います。
十人十色ですね。皆さんそれぞれ、お金を借りに来るときは真剣です。
慣れている人は堂々としています。
お客さんの事を見抜く事は非常に重要です。
【元アコム社員が語るシリーズ】